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2011/10/5

企業情報

Siemens AG―新部門「インフラ&シティー」がスタート―

この記事の要約

電機大手のSiemens(ミュンヘン)が新部門「インフラ&シティー」を10月1日付で立ち上げた。同部門は都市インフラ需要の高まりをにらんだもので、環境に優しい都市づくりに役立つ技術・サービスを集約。「インダストリー」「エ […]

電機大手のSiemens(ミュンヘン)が新部門「インフラ&シティー」を10月1日付で立ち上げた。同部門は都市インフラ需要の高まりをにらんだもので、環境に優しい都市づくりに役立つ技術・サービスを集約。「インダストリー」「エナジー」「ヘルスケア」に続く同社の4つ目の柱と位置づけられている。

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世界人口の半分は現在、都市に集中しており、20年後には60%となる見通しだ。このため各都市はインフラの整備・拡大に多額の投資をしなければならない。また、電力消費の75%、二酸化炭素(CO2)の排出量の80%を都市部が占めていることから、エネルギー効率の向上も大きな課題となっている。Siemensによると、都市インフラ市場の規模はすでに3,000億ユーロに上る。

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インフラ&シティー部門は「鉄道」「交通・輸送・物流」「低・中電圧技術」「スマートグリッド(次世代送電網)」「建築技術」の5事業からなり、本拠をミュンヘンに置く。また、都市開発センター(「Center of Competence」)をロンドンに建設中で、今後はアジアや米国にも建設する予定だ。売上高は165億ユーロ(2010年9月期ベース)。

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同部門のローランド・ブッシュ最高経営責任者(CEO)は、「都市は成長と生活の質のバランスを保つという大きな課題に直面している」と発言。課題の克服に必要な包括サービスを提供できると自信を示した。

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