Deutsche Bank(フランクフルト)のアッカーマン頭取は4日ロンドンの投資家向け説明会で、法人・機関投資家向けビジネス(CIB)と個人・資産運用ビジネス(PCAM)を合わせた税引き前利益で今年100億ユーロを確保するとした目標は実現できないとの見方を示した。第3四半期の業績が悪く、改善の見通しも立っていないため。同頭取は9月上旬の時点で目標達成が難しくなったことを明らかにしていた。
\業績見通しの引き下げを余儀なくされたのはユーロ圏債務問題の影響で利益の3分の2を稼ぎ出す投資銀行部門が低迷しているためで、同部門の第3四半期の営業利益は従来見通しを大きく下回ったという。投資家が慎重になり、顧客企業も合併・買収計画を先送りしていることが背景にある。
\ギリシャ国債については第3四半期に2億5,000万ユーロの減損処理を行った。第2四半期にも同1億5,500万ユーロを計上している。
\ただ、Deutsche Bankは欧州の他の銀行に比べ財務が良好なため、3日には総額15億ユーロの2年物社債を発行した。仏金融大手Societe Generaleの関係者はメディアに対し「Deutsche Bankは現在の(厳しい)市場環境の下で社債を発行できる数少ない銀行の1つだ」との見方を示した。
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