化学大手の蘭Akzo Nobel(アムステルダム)は20日の決算発表で、コスト削減プログラムを発表した。景気悪化などを背景に業績低迷が続いているためで、2014年までに営業利益(EBITDAベース)を5億ユーロ改善する方針だ。人員削減も実施する。同社は英Imperial Chemical Industries(ICI)を買収した2008年にも3,500人規模の人員整理を行っている。
\同日発表した2011年第3四半期(7~9月)の最終利益は前年同期比32%減の1億4,800万ユーロへと落ち込んだ。景気減速と原料価格の高騰が直撃したためで、EBITDAも13%減の5億700万ユーロに後退している。ハンス・ウェイヤーズ社長は原料高騰分を顧客にフル転嫁できないと苦しい事情を説明した。特に塗料分野でコストが膨らんでいるという。
\売上高は5%増の40億5,000万ユーロへと拡大した。原料高騰分を川下に部分転嫁したことで増収となった。
\同社は今回、2011年のEBITDA見通しを下方修正、前年並みの実績を確保するとした6月の予想は実現できないとの見方を示した。業績予測の引き下げは今年2度目。
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