ドラッグストア大手dm-drogeriemarkt(カールスルーエ)は20日の年次記者会見で、2011年9月通期の売上高が初めて60億ユーロの大台に乗ったと発表した。売上全体の7割を占める国内事業が前年度比10.1%増となり、当初の見通しを上回ったほか、国外でも7.2%の増収を確保。全体では9.3%の増収を達成した。利益は公表していない。
\dmは新製品やサービスなど様々なアイデアを積極的に導入し、顧客のニーズやトレンドを先取りする戦略を推し進めた。また、高品質の製品を競合よりも安い価格で販売するとともに、標準小売価格や最後の値上げがいつ行われたかといった価格に関する正確かつ最新の情報提供を徹底。こうした取り組みは消費者の高い評価を獲得している。ドイツのドラッグストアを対象とした顧客モニター調査によると、dmで優先的に買い物するとの回答は38%に上り、2位のRossmann(27%)、3位のSchlecker(18%)を大きく引き離した。
\同社の独ドラッグストア市場シェアは昨年30.1%で、業界最大手Schleckerの31%に僅差で迫る2位につけた。洗剤やヘルスケア用品などドラッグストアで扱う典型的な品目のみを対象とした小売市場ではシェアが17.2%となり、2位以下に水をあけている。
\同社は成長に向けた投資にも積極的で、2011年9月期には1億4,000万ユーロを投資してカールスルーエに繊維製品の配送センターを新設、物流網の改善に注力した。また、店舗網拡大も推し進め、国内で71店、国外でも61店を新規オープンした。
\2012年9月期は店舗網の充実を重点に置く。前期より2,000万ユーロ多い1億7,000万ユーロを投資して店舗を新設とともに、既存店舗のリニューアルや建て替えを行う計画だ。
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