天然ガス世界最大手の露Gazprom(モスクワ)がドイツの小規模エネルギー販売会社Envacom Servie GmbHを買収する見通しだ。独で一般消費者向けエネルギー販売市場に参入することが狙い。Envacomの広報担当者は『ハンデルスブラット』紙に対し、Gazpromが同社を完全買収する方向で交渉していることを明らかにした。
\Envacomは1999年の設立。インターネット・携帯電話サービス事業を手がけ、電力・ガス販売には2008年に参入した。顧客数は計50万人で、電力・ガス販売はそのうちの4分の1にとどまる。電力はすべて再生可能エネルギー由来のものを販売している。
\Gazpromはこれまで独子会社Germaniaを通して企業や都市エネルギー公社など大口顧客向けの事業を展開してきた。今回の取引が成立すると、一般消費者向け市場へも参入する。
\Gazpromは西欧市場を開拓する方針を以前から打ち出しており、発電分野では独RWEと合弁会社の設立に向け交渉している。
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