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2011/10/26

経済産業情報

高度道路交通システム、公道実証実験スタート

この記事の要約

最先端の情報通信技術を用いて渋滞などの道路交通問題の解決を目指す「高度道路交通システム(ITS)」の産官学協同プロジェクトで、公道を利用した実証実験が始まった。「simTD」と命名された同プロジェクトはフランクフルトを中 […]

最先端の情報通信技術を用いて渋滞などの道路交通問題の解決を目指す「高度道路交通システム(ITS)」の産官学協同プロジェクトで、公道を利用した実証実験が始まった。「simTD」と命名された同プロジェクトはフランクフルトを中心とする南北約40キロメートル(㎞)、東西10㎞のエリアをモデル地域としており、公道実証実験としては世界最大の規模。車両120台を投入してデータ収集・分析を進め、実用性や精度、信頼性を評価する。

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simTD(Safe Intelligent Mobility-Test Area Germany)は車車間通信や路車間通信などのC2X(car-to-X)通信技術を活用し、渋滞、工事(障害物)、天候、交通管制(信号、標識)情報などのデータを相互にやり取りすることで、安全で効率的な道路交通システムの実現を目指す。プロジェクト期間は2008~12年の4年。ダイムラー、アウディ、ボッシュ、ドイツテレコム、フラウンホーファー研究機構、ヘッセン州交通省、フランクフルト市など17機関が参加する。予算総額は7,100万ユーロで、経済技術省(BMWi)、連邦教育研究省(BMBF)、連邦交通建設省(BMVBS)がこのうちの4,000万ユーロを拠出している。

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実証試験はアウトバーン(A3、A5、A661号線など)、一般道(B3、B455号線など)、フランクフルトの市街地(主にマイン川南岸地域)で実施される。

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