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2011/10/26

経済産業情報

シーメンスのイメージが中国で悪化、ブログ対応の不手際で

この記事の要約

シーメンスのブランドイメージが中国でにわかに悪化している。消費者がブログで行った批判への対応で不手際が続いているためだ。独経済紙『ハンデルスブラット(HB)』(オンライン版)が21日報じた。\ 同社をブログで最初に批判し […]

シーメンスのブランドイメージが中国でにわかに悪化している。消費者がブログで行った批判への対応で不手際が続いているためだ。独経済紙『ハンデルスブラット(HB)』(オンライン版)が21日報じた。

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同社をブログで最初に批判したのは中国で人気の高いブロガーのLuo Yonghao氏だ。Luo氏は購入したシーメンス製の家電を9月27日にブログで酷評。冷蔵庫はドアが閉まらず、洗濯機は脱水時の振動で10センチも移動すると問題を挙げ、「日本製品の方がはるかに優れている」と断言した。

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シーメンスは当初、沈黙を守っていたものの、Luo氏の酷評がネット社会で巨大な反響を呼んだため、10月15日になって本人に文書を送付した。文面は「一部の顧客がシーメンス製品で問題を抱えていることを遺憾に思います。しかし、弊社製品の品質に問題はございません」というもので、同氏が求めていたわびの言葉は一言もなかった。

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その直後から様々なブログやフォーラムでLuo氏を批判する書き込みが急増した。批判はステロタイプであるため、同氏はシーメンスの広告代理店が背後にいると判断。反撃のツイートを大量に発信した。

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これが奏功したのか、シーメンスはLuo氏に冷蔵庫の修理を持ちかけた。ただ、ドアを直すのではなく、ドアが長時間開いていることを通報するセンサーを取り付けるというものだったため、同氏は拒否したという。

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インターネットでの攻防は今も続いている。どちらの言い分が正しいかは不明だが、「中国人は判官びいきの傾向があるためシーメンスは最終的に敗れるだろう」というのがHB紙の記者の見方だ。

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