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2011/11/23

企業情報

Bayer AG―アジア売上を2015年までに60%拡大―

この記事の要約

製薬・化学大手Bayer(レバークーゼン)のマライン・デッカー社長は15日、上海新工場の竣工式で、アジア事業の売上高を2015年までに60%以上拡大し約11億ユーロに引き上げるとの目標を明らかにした。旺盛な現地需要を取り […]

製薬・化学大手Bayer(レバークーゼン)のマライン・デッカー社長は15日、上海新工場の竣工式で、アジア事業の売上高を2015年までに60%以上拡大し約11億ユーロに引き上げるとの目標を明らかにした。旺盛な現地需要を取り込む考えで、特に中国(上海、台湾を含む)を重視している。

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同社のアジア事業売上高は現在69億ユーロで、全体の約20%を占める。中国売上高は29億ユーロで、Bayerは2015年までにこれを約60億ユーロへと倍増させる。

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事業の拡大に向けては積極的に投資を行う方針で、同年までに18億ユーロを投じる。その半分以上は素材部門マテリアル・サイエンスが中国の東部海岸地域で実施。上海では今回新設したフォーム工場に続き、ポリカーボネートの生産能力も拡張する。中国はポリカーボネートの世界需要の4割を占めており、同社は今年、同事業の統括拠点を中国に移転した。

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製薬部門では降圧剤や糖尿病治療薬の販売を強化する。中国の生活水準向上に伴い需要が増えているためで、これらの医薬品を取り扱う家庭医向け事業の統括拠点はすでに北京に移転した。同部門ではこのほか、小規模都市や地方での市場開拓も進める。

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農業科学部門は農薬のほか、種苗の販売を強化していく。

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