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2011/12/7

企業情報

Commerzbank AG―ハイブリッド証券買い戻し、自己資本強化に向け―

この記事の要約

独大手銀行のCommerzbank(フランクフルト)は5日、同行が発行したハイブリッド証券を買い戻す方針を明らかにした。欧州連合(EU)が10月に打ち出した域内行の自己資本強化策に対応する狙い。\ Commerzbank […]

独大手銀行のCommerzbank(フランクフルト)は5日、同行が発行したハイブリッド証券を買い戻す方針を明らかにした。欧州連合(EU)が10月に打ち出した域内行の自己資本強化策に対応する狙い。

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Commerzbankは債権と株式の性質をあわせ持つハイブリッド証券の公開買い付けを行う。期間は5~13日。同行のハイブリッド証券の時価は現在、額面の35~45%の水準に低迷している。バランスシートに額面価格で計上されているため、時価に5~10%を上乗せした額で買い戻しても50%程度の含み益が入る。同行はこれにより自己資本を6億ユーロ増強する意向だ。

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EU域内の銀行は狭義の中核自己資本比率を来年半ばまでに9%以上にすることを義務づけられており、Commerzbankがこの基準を満たすには50億ユーロが必要とされる。基準達成には増資か資産の圧縮が必要。同行はハイブリッド証券買い戻しのほか、リスク資産300億ユーロを整理して、狭義の中核自己資本を30億ユーロ改善することも検討している。市場には同行が多額のリスク資産を抱える不動産金融子会社Eurohypoを独金融市場安定化基金(Soffin)に売却するとの観測がある。

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