電機大手の独Siemens(ミュンヘン)は9日、業務提携先の上海電気と共同で中国に風力発電設備の合弁会社を2社設立すると発表した。世界最大の同国市場の開拓を強化する狙い。取引は独禁当局の承認を経て成立する。
\新設する合弁は1社が風力タービンの開発・製造、もう1社が販売とプロジェクトマネジメント、サービスをそれぞれ担当する。Siemensの出資比率はともに49%。同社は洋上風力発電を含むタービン技術とサービス、プロジェクトマネジメントのノウハウを提供し、上海電気は販売を引き受ける。
\中国は風力発電設備の累積発電能力が40ギガワット(GW)を超える。政府は2020年までにこれを150GWに拡大することを計画しており、Siemensは同国需要を取り込むことで世界最大手の一角に食い込む意向だ。
\同社は昨年末に上海に風力発電用のローター工場を設置。今夏には中国で洋上風力発電パーク向けの受注を初めて獲得した。10月にはアジア・太平洋地域の風力発電事業本部を上海に開設している。
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