製薬大手のノバルティスがドイツで一部の医薬品卸事業者への製品供給を停止している問題で、医薬品卸大手のフェニックスは6日、供給停止の仮差し止めを求めて提訴したと発表した。ノバルティスの行為は契約に違反すると批判。また、医薬品を安定供給するという卸会社の義務を果たせない点も問題視している。
\ノバルティスと医薬品卸会社は現在、代金の支払い条件をめぐって争っている。ノバルティスはこれまで、通常の支払期日よりも早く支払った取引先に対し1.5%の割引を認めてきたが、最近になってこれを0.55%に引き下げる方針を打ち出した。
\これに対しフェニックスとGehe(セレシオの独事業会社)、Sanaorpは「割引率を下げられると経営が成り立たなくなる」として新条件の受け入れを拒否。従来通り1.5%引きで代金を支払ったところ、供給を停止された。
\このうちGeheについてはノバルティスが供給を15日から再開することが13日に分かった。両社の間で取引の新条件で合意が成立したためだ。新しい取引条件は明らかにされていない。
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