日立の欧州エネルギープラント子会社Hitachi Power Europeは15日、独デュースブルク本社の従業員集会でドイツの石炭発電所建設市場から撤退することを明らかにした。福島原発事故を受けて政府が打ち出したエネルギー転換政策などの影響で新設需要が大幅に縮小したため。これに伴い従業員およそ200人を削減する。
\クラウスディーター・レンナート最高経営責任者（CEO）は、原発廃止政策に伴い再生可能エネルギー向けの補助金が拡充された一方で、石炭発電分野では投資促進政策が取られていないと指摘。また、石炭発電所に対する住民の反対運動が強く建設許可までの期間が極めて長いことも顧客企業の投資リスクを高め需要減を加速させているとして、政府が適切な対策を講じないことを批判した。
\ドイツの石炭発電所事業は今後、保守点検などのサービスと既存施設の改築などに絞り込む。また、ガス発電所の新設事業やバイオマス発電設備などの再可エネ事業を強化していく。ドイツ以外の欧州では石炭発電所の新設事業を引き続き行う。
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