エネルギー大手の独RWE(エッセン)は12月22日、火力発電事業の合弁化に向けて天然ガス大手の露Gazpromと進めてきた独占交渉を打ち切ると発表した。天然ガスの調達コストが相対的に高い一方で、電力料金は低く採算が合わないと判断したもようだ。Gazpromは今後、独バイエルン州と共同で同州に発電所を建設することを模索する。
\両社は昨年7月、合弁会社を設立しドイツ、英国、ベネルクス諸国で天然ガス・石炭発電事業を共同展開することで基本合意。提携の具体的なあり方を年末までに取り決める予定だった。
\RWEは巨額の累積債務を抱えるうえ、ドイツの原発廃止前倒し政策を受けて利益も圧迫されており、Gazpromとの提携には投資資金を確保できるというメリットがあった。GazpromもRWEと手を組むことで念願の欧州発電市場への参入を果す狙いだった。
\バイエルン州とGazpromは州内に発電所を建設することで基本合意した。同州はこれまで原発依存度が高かった関係で、原発に代わる発電所を早急に建設する必要がある。
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