欧州連合(EU)の欧州中央銀行(ECB)は12日の定例政策理事会で、ユーロ圏17カ国に適用される最重要政策金利を現行の年1%に据え置くことを決めた。信用不安などによる景気後退懸念を受けて、2カ月連続で利下げを実施し、量的緩和も拡大したことから、これらの効果を見極める必要があると判断した。
\ECBは11、12月に各0.25ポイントの利下げを実施し、政策金利を過去最低水準に並ぶ1%まで引き下げた。さらに、12月下旬の供給オペ(公開市場操作)で、初の3年物資金を無制限で供給。供給額は1回のオペで過去最高額となる4,892億ユーロに達した。このため、今回の金利据え置きは予想通り。今後の金融政策に関するドラギ総裁の発言に注目が集まっていた。
\ドラギ総裁は理事会後の記者会見で、ユーロ圏の景気動向について「見通しは極めて不透明で、大きな下振れリスクがある」とコメント。「金融政策は今後も緩和的になるだろう」と述べ、追加の金融緩和に含みを残した。
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