化学大手のBASF(ルートヴィヒスハーフェン)は16日、遺伝子組み換え(GM)作物事業子会社BASF Plant Scienceの本社機能を独リンブルガーホーフから米ノースカロライナ州の州都ローリーに移管すると発表した。GM技術に対する欧州諸国の拒否感が強いことを受けた措置。これに伴い欧州の雇用規模を今後2年で140人縮小する。
\欧州ではGM作物に対する否定的な態度が消費者、農家、政治家の間で強く、BASFのGMポテト「Amflora」は欧州連合(EU)に栽培申請してから承認が下りるまでに13年を要した。同社はこうした現実を踏まえてBASF Plant Scienceの本社を米国に移転。今後はGM作物の栽培が盛んな南北アメリカや将来性の高いアジア市場の開拓に特化していく。
\欧州市場向けのGM作物開発はすべて中止する。また、研究開発はローリーとベルリン、ベルギーのヘントに集約する。
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