サハラ砂漠以南のアフリカ市場に進出するドイツ企業が増えている。石油・鉱物資源価格の高騰と、比較的安定した政治的情勢を追い風に高い経済成長が続いているためで、最近では中堅企業にも進出のすそ野が広がっている。8日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が報じた。
\アフリカは最後の成長株として世界中の注目を集めており、コンサルティング会社Roedl & Partnerの担当者によると、進出に関心を示す企業は2年前から急速に増加している。
\高級水洗金具メーカーHansgrohe(シルタッハ)は3年前、南アフリカのバス・サニタリー用品販売業者を買収し、アフリカ市場への進出を果たした。当初は高級ホテルに的を絞って営業を行っていたが、現在は高所得層にもターゲットを広げている。南アのほか、エジプト、アルジェリア、ケニアなどアフリカ10カ国に拠点を持つ。
\同社のジークフリート・ゲンスレン社長はFTD紙に対し、南アフリカやナミビア、マグレブ諸国(モロッコ・チュニジアなどの地域)にとどまらず、タンザニア、ガーナやボツワナへの進出にも意欲を表明。売り上げに占めるアフリカ事業の割合を2017年までに5%へと拡大する方針を示した。アフリカ市場への投資額はすでに500万ユーロに達するという。
\