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2012/2/15

経済産業情報

交通違反の点数制度簡略化、交通省が検討中

この記事の要約

交通違反点数制度の簡略化を独交通省が検討中だ。所轄機関である連邦陸運局(KBA)の負担を軽減することが狙いで、違反内容によって7段階に分かれている現行の点数区分を2段階に削減するとともに、免許取り消し処分となる点数を現在 […]

交通違反点数制度の簡略化を独交通省が検討中だ。所轄機関である連邦陸運局(KBA)の負担を軽減することが狙いで、違反内容によって7段階に分かれている現行の点数区分を2段階に削減するとともに、免許取り消し処分となる点数を現在の18点から8点に引き下げることなどを骨子としている。大衆紙『ビルト』などが報じた。

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ドイツの交通違反点数制度は日本と同じ加点方式を採用しており、運転免許取得時は0点からスタート。違反に応じて加点され、所定の点数に達すると免停や免許取消しとなる。

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現行制度では過料40ユーロ以上の秩序違反に対し1~4点、科料が科される刑事罰に対して4~7点の違反点数が課せられる。点数が合算される期間は秩序違反で2年、刑事罰で5年ないし10年だが、累積期間中に新たに違反を起こした場合は、時効までの期間が2年延長される。

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違反カテゴリーの多さと点数消滅制度の煩雑さを背景にKBAの負担が増えていることを踏まえ、交通省は点数区分を簡略化するとともに、違反の時効期間延長制度を撤廃。KBAに登録される違反件数を減らす考えだ。

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新制度への反響は分かれている。全ドイツ自動車クラブ(ADAC)は「革命的な制度」と支持。これに対しドイツ交通クラブ(VCD)は、時効延長ルールを撤廃すると重大な違反を繰り返す悪質なドライバーへの抑止効果がなくなると批判している。

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