欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2012/3/7

経済産業情報

ハルツ4受給世帯の子供「減ってない」=社会福祉団体

この記事の要約

全国社会福祉連合会は2月29日、2005年1月に導入された求職者基礎保障制度(いわゆる「ハルツ4」)の給付金受給世帯に関する調査報告書を発表した。それによると、15歳以下の子供に占めるハルツ4受給者の割合(SGB-II率 […]

全国社会福祉連合会は2月29日、2005年1月に導入された求職者基礎保障制度(いわゆる「ハルツ4」)の給付金受給世帯に関する調査報告書を発表した。それによると、15歳以下の子供に占めるハルツ4受給者の割合(SGB-II率*)は2011年末時点で14.9%となり、05年末(15.6%)から0.6ポイントしか改善しなかった。受給世帯の子供の数は05~11年の期間に6.8%減少したものの、少子化によって子供の数自体が少なくなっていることを加味すると、子供の貧困は「ほとんど改善されていない」という。

\

地域別のSGB-II率は、東部ドイツで29%から24.1%へと4.9ポイント改善したのに対し、西部ドイツでは0.3ポイント減の12.9%とほとんど変化がなかった。

\

レポートでは子供の貧困が特に深刻になっている地域としてルール地区を挙げた。同地区の10年のSGB-II率は25.6%で、同じ年の東部ドイツ全体(25.3%)を上回る。SGB-II率が最も高かったのはゲルゼンキルヘン(34.4%)で、最も低いエネぺ・ルール郡でも16.5%に上った。

\

\

*SGB-II率:0~65歳の人口層(生産年齢人口=16~65歳=と労働が認められていない0~15歳の子供の合算)に占めるハルツ4受給者の割合。今回の記事では15歳までの子供のみが対象

\