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2012/5/2

企業情報

Deutsche Bank AG―第1四半期の最終益33%減少―

この記事の要約

独銀行最大手のDeutsche Bank(フランクフルト)が4月26日発表した2012年1-3月期(第1四半期)決算の最終利益は14億ユーロとなり、前年同期比で33%減少した。融資の減損処理や訴訟に伴う引当金計上が響いた […]

独銀行最大手のDeutsche Bank(フランクフルト)が4月26日発表した2012年1-3月期(第1四半期)決算の最終利益は14億ユーロとなり、前年同期比で33%減少した。融資の減損処理や訴訟に伴う引当金計上が響いた。税引き前利益は前年同期の30億ユーロから19億ユーロへと落ち込んでいる。

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投資銀行部門の税引き前利益は17億ユーロだった。前年同期の23億ユーロからは減少したものの、欧州債務危機が深刻化した昨年秋に比べると大きく改善。特に債券業務が好調だった。

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同行はアイスランドの事業家ビョルゴルフル・トル・ビョルゴルフソン氏が2007年にActavisを買収した際に融資を実施したが、金融危機で同氏が巨額損失を被ったため、融資を回収できなくなっている。同融資に伴い計上した特損は昨年が4億5,700万ユーロで、今年第1四半期も2億5,700万ユーロに上った。

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同日発表されたWatsonによるActavis買収計画は2010年にActavisの経営権を握ったDeutsche Bankが主導したものとされる。同買収が成立すると、Deutsche Bankは不良化した同融資の負担がなくなり、狭義の中核自己資本比率が0.06ポイント上昇するという。

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