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2012/5/9

企業情報

Koenig & Bauer AG―中国同業の買収を計画―

この記事の要約

印刷機械世界2位の独Koenig & Bauer(KBA、ヴュルツブルク)が中国同業の買収を計画している。同社のクラウス・ボルツァシューネマン社長が『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙に対し明ら […]

印刷機械世界2位の独Koenig & Bauer(KBA、ヴュルツブルク)が中国同業の買収を計画している。同社のクラウス・ボルツァシューネマン社長が『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙に対し明らかにしたもので、年内にも成約する見通しという。買収対象の企業名は伏せている。

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中国は世界最大の印刷機械市場。個人消費の急拡大を受けて広告や包装紙の需要が右肩上がりで増えており、FTD紙によると、同国の印刷機械発注高は昨年、前年を2割上回る11億ユーロに拡大した。業界最大手Heidelberger Druckmaschinenの現地売上高は4億2,000万ユーロで、ドイツ本国をしのぐ最重要市場となっている。KBAでも売上高(12億ユーロ)の15~20%を同国が占める。

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同社が中国企業の取得に踏み切るのは、外資による現地企業の買収に対する規制が最近、緩和されたためだ。折半出資の合弁設立では技術流失のリスクが高いことから、これまでは工場進出を見合わせてきた。

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中国企業の買収後は同企業の製品に改良を加え、現地市場で販売する。最先端技術は搭載しない。

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