独銀行2位のCommerzbank(フランクフルト)は9日の決算発表で、欧州連合(EU)の欧州銀行監督機構(EBA)から義務づけられていた自己資本の増強を前倒しで達成したと発表した。これに伴い第1四半期の利益は大きく減少したものの、同行のブレシング頭取は満足の意を表明した。
\EBAが昨年実施したストレステスト(健全性審査)でCommerzbankの狭義の中核自己資本(Tier1)比率は9月末日時点で6.93%にとどまり、合格基準の9%を大きく下回った。自己資本の不足額は53億ユーロで、今年6月末までに不足を解消することを義務づけられていた。
\同行はこの命令を今年1-3月期に達成。3月末時点の自己資本は合格基準額を11億ユーロ上回り、狭義の中核自己資本比率は11.3%に達した。
\同日発表した2012年1-3月期(第1四半期)決算の最終利益は3億6,900万ユーロで、前年同期を63%下回った。自己資本増強に向けた取り組みのほか、同行が発行したハイブリッド債の買い戻しに伴う含み益が大幅に減少したことや、債務の評価額を1億5,800万ユーロ引き上げたことが響いた。
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