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2012/5/30

企業情報

Eisenmann AG―炭素繊維製造装置事業を強化―

この記事の要約

塗装設備世界2位のEisenmann(ベプリンゲン)が炭素繊維製造装置事業を強化している。需要の拡大が見込まれるためで、昨年11月には炭素繊維製造用焼成炉メーカーの独Ruhstrat GmbHを買収した。Eisenman […]

塗装設備世界2位のEisenmann(ベプリンゲン)が炭素繊維製造装置事業を強化している。需要の拡大が見込まれるためで、昨年11月には炭素繊維製造用焼成炉メーカーの独Ruhstrat GmbHを買収した。Eisenmannのケルステンクリストフ・リンク技術担当取締役への取材をもとに29日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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炭素繊維製造装置事業の売上高は今年、およそ3,000万ユーロとなる見通し。同社の年商は約6億ユーロ(2011年)に達しており、全体に占める割合は5%程度にとどまる。

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売上規模が小さいのは炭素繊維の製造コストが高く、同繊維の市場が小さいためだ。同取締役は炭素繊維1キログラム当たりの製造コストを現在の約100ユーロから20ユーロ未満に引き下げれば、需要が拡大すると指摘。製造コストの36%を占めるエネルギーの投入量を低減することがカギを握るとの見方を示した。

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Eisenmannの2011年売上高は前年の4億4,490万ユーロから35%増の5億9,850万ユーロへと大幅に拡大した。中国で塗装設備の生産を開始した効果で、同国売上高が前年の2,400万ユーロから2億1,400万ユーロへと急増したことが大きい。税引き前利益は2,570万ユーロで57%増加。新規受注高は48%増の8億4,400万ユーロへと拡大した。

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