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2012/6/20

総合 - ドイツ経済ニュース

ミュンヘン空港第3滑走路建設に住民が「ノー」

この記事の要約

ミュンヘン空港第3滑走路の建設の是非をめぐる住民投票が17日行われ、反対が54.3%と賛成の45.7%を上回った。同プロジェクトは出資者であるミュンヘン市(出資比率23%)と地元バイエルン州(同51%)、国(26%)の3 […]

ミュンヘン空港第3滑走路の建設の是非をめぐる住民投票が17日行われ、反対が54.3%と賛成の45.7%を上回った。同プロジェクトは出資者であるミュンヘン市(出資比率23%)と地元バイエルン州(同51%)、国(26%)の3者がそろって賛成しないと実現できないため、ひとまず凍結されることになる。

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出資3者は新滑走路を建設すれば空港利用者が増え、計1万1,000人の雇用も創出されるとしてプロジェクトを計画した。これに対し市民の間からは騒音問題などを理由とする反対運動が発生。今回、住民投票が行われた。これまで計画を推進してきたミュンヘン市のクリスティアン・ウーデ市長(社会民主党=SPD=)は投票結果を「無条件で受け入れる」と明言し、出資者集会で反対に回ることを確約した。

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一方、州の与党である中道右派のキリスト教社会同盟(CSU)と自由民主党(FDP)は建設計画をなおも実現する考えだ。マルクス・ゼーダー州財務相(CSU)は住民投票結果の法的な拘束期間が1年であることを指摘。将来的にミュンヘン市の政権を獲得すれば、市を再び建設推進陣営に切り替えることができるとの立場を示した。

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