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2012/6/20

総合 - ドイツ経済ニュース

独~ノルウェー間に海底送電線、18年稼働に向け交渉中

この記事の要約

ドイツ北部とノルウェー南部を結ぶ海底高圧送電線の敷設に向けて、ドイツで送電網を運営する蘭国営テンネットがノルウェー国営同業スタットネットとの交渉を急いでいる。再生可能エネルギー利用の大幅拡大に向けたドイツの「エネルギー転 […]

ドイツ北部とノルウェー南部を結ぶ海底高圧送電線の敷設に向けて、ドイツで送電網を運営する蘭国営テンネットがノルウェー国営同業スタットネットとの交渉を急いでいる。再生可能エネルギー利用の大幅拡大に向けたドイツの「エネルギー転換政策」を成功させるには電力の安定供給が欠かせないため、同国は豊かな水力発電能力を持つノルウェーから電力を輸入する考えで、政府は建設プロジェクトを資金面で支援することを文書で確約した。15日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が関係各所への取材をもとに報じた。

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同送電線はエネルギー転換政策の一環で独送電網4社が先ごろ発表した送電網整備計画案に組み込まれている。両国間に海底高圧送電線を敷設するための協議自体は1990年代から進められてきた。

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送電線は電力ロスの小さい直流方式を採用し、計2本を設置する計画。長さはそれぞれ600キロメートル、送電能力は同1,400メガワットに上る。ドイツで発電した電力をノルウェーに送電することもできる。

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ドイツサイドは1本目(Nordlink)を2018年、2本目(NorGer)を2020年に稼働させたい考えという。NordlinkとNorGerの投資コストはそれぞれ15億~20億ユーロと見積もられている。

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テンネットは北海海域の高圧送電網建設を義務づけられている。

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