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2012/6/20

経済産業情報

出張旅行、回数増加も予算は切り詰め

この記事の要約

ビジネス旅行業界団体のVDRは12日、国内企業(従業員数10人以上)の出張旅行統計を発表した。それによると、2011年に行われた出張旅行数は前年比5.9%増の1億6,390万回に上り、金融・経済危機発生以前(2008年) […]

ビジネス旅行業界団体のVDRは12日、国内企業(従業員数10人以上)の出張旅行統計を発表した。それによると、2011年に行われた出張旅行数は前年比5.9%増の1億6,390万回に上り、金融・経済危機発生以前(2008年)の水準に回復した。ただ、出張旅行費の総額は3.1%増の448億ユーロで08年(466億ユーロ)の水準を下回っており、出張1回当たりの経費を切り詰めている企業の姿が浮かび上がった。

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11年の項目別の出張経費はホテル(宿泊)が113億ユーロ(全体に占める割合25%)、航空運賃が122億ユーロ(27%)、鉄道が84億ユーロ(19%)、レンタカーが33億ユーロ(7.5%)、飲食費が45億ユーロ(10%)、その他が51億ユーロ(11.5%)となっている。

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出張日数の内訳をみると、「日帰り」が前年比9.5ポイント増の54.5%に大きく増えた一方、「2~3日」は2ポイント減の31%、「4日以上」も7.5ポイント減の14.5%にそれぞれ減少した。平均日数は0.4日減の2日と、出張期間の短縮化が目立つ。

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出張日数の短期化にともない、出張1回当たり費用も前年より9ユーロ減って296ユーロとなった。ただ、出張経費削減努力はほぼ限界に達しているようで、「出張コストをさらに下げる余地がある」と回答した企業は7社に1社と、5年前(3社に1社)の半分以下に減少した。

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