電気通信大手の蘭KPN（デン・ハーグ）は20日、独移動通信サービス子会社E-Plusを他社と合併する交渉が決裂したと発表した。同社はスペイン競合Telefonicaの独移動通信事業O2とE-Plusの合併に向けて交渉してきたとみられる。KPNはメキシコの同業America Movilから敵対的な株式公開買い付け（TOB）を仕掛けられており、防衛策の一環としてE-Plusと O2を合併させる考えだった。
\America MovilはKPNへの出資比率を現在の8.5％から最大28％へと引き上げる考えで、KPN株を1株当たり8ユーロで買い上げる計画。KPNはこれを阻止するため、America Movilが強い関心を寄せるE-Plusを他社と合併させることでTOBを断念させる戦略を打ち出していた。
\E-Plusは2011年の独移動通信市場シェアが19.9％で3位、O2は同16.1％で4位につけている。合併が実現すればT-MobileとVodafon D2を上回る最大手企業が誕生する見通しだった。
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