スポーツ用品大手Adidas(ヘアツォーゲンアウラハ)のアウトドア部門が好調だ。資金力や巨大な販売網を活用。昨年は売上高を前年比40%増の3億ユーロへと拡大した。アウトドア部門を統括するロルフ・ラインシュミット氏が『ハンデルスブラット』紙に対し明らかにした。
\Adidasは1991年にアウトドア事業を立ち上げた。だが、登山靴、ウエアといった分野ごとの専門性が高いことから事業効率が悪く、長年、本腰を入れてこなかった。
\本格的な強化に乗り出したのは3年前。欧州市場だけでも規模が100億ユーロと大きいうえ、中国、韓国、ブラジルなどの新興諸国でも愛好家が増えているため、市場の将来性が高いと判断した。
\販売強化に向けては品質の高い製品を開発したほか、全世界に張り巡らした販売網を活用した。ラインシュミット氏は「わが社に匹敵する販売網を持つ競合はない」と豪語する。マーケティングにも力を入れており、広告にはアレクサンダー・フーバーなどの有名登山家を起用している。
\売上規模はすでに伝統的なアウトドアメーカーのSalewa、Mammut、Schoeffelを凌駕しており、遅くとも3年後には5億ユーロへと拡大する意向だ。急成長を続けるJack Wolfskin(2011年売上高3億5,500万ユーロ)もすでに射程内にとらえている。
\