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2012/9/19

経済産業情報

ケルン市がガス発電所建設へ、熱電併給でコスト割れリスク回避

この記事の要約

ケルン市営エネルギー会社Rheinenergieは14日、エネルギー大手RWEと共同で天然ガスを利用したコンバインドサイクル発電所を建設すると発表した。年内に入札手続きを終了し2016年から運転を開始する。投資額は最大5 […]

ケルン市営エネルギー会社Rheinenergieは14日、エネルギー大手RWEと共同で天然ガスを利用したコンバインドサイクル発電所を建設すると発表した。年内に入札手続きを終了し2016年から運転を開始する。投資額は最大5億ユーロで、出資比率はRheinenergieが80%、RWEが20%。

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ケルン市北部のニール港に建設する。発電能力は450~600メガワット(MW)、熱供給能力は最大265MW。発電効率は約60%で、世界最高の水準という。

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天然ガス発電はドイツが昨年打ち出したエネルギー転換政策で、発電量が天候に大きく左右される再生可能エネルギー発電を補う重要な役割を果たす。だが、再可エネの補完役という位置づけのため、稼働期間を通した総発電量が最終的に小さくなり建設コストを回収できないリスクがあり、電力会社は新規投資を見合わせている。

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RheinenergieとRWEはこうした事情を踏まえ、電力だけでなく地域熱も供給するコンバインドサイクル発電所を設置。採算を確保する意向だ。

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