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2012/10/4

経済産業情報

家庭の水使用量が過去最低に

この記事の要約

独エネルギー水道産業連合会(BDEW)が9月24日発表した国内水道統計によると、一般家庭・小規模事業所の2011年の水道使用量は35億7,000万立方メートルとなり、調査を開始した1990年以降の最低を記録した。工業用水 […]

独エネルギー水道産業連合会(BDEW)が9月24日発表した国内水道統計によると、一般家庭・小規模事業所の2011年の水道使用量は35億7,000万立方メートルとなり、調査を開始した1990年以降の最低を記録した。工業用水なども含めた総使用量は44億5,000万立方メートルで、こちらも09年(44億3,700万立方メートル)に次いで2番目に低い数字となった(グラフ①参照)。

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一般家庭・小規模事業所の人口1人当たりの使用量は1日121リットルで、2年連続で最低を更新した。用途別の内訳はふろ・シャワー・ボディケアが36%で最も多く、トイレ(27%)、洗濯(12%)がこれに続いた(グラフ②参照)。

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BDEWのヴルフ・アプケ会長は、節水の意識が国民に浸透していることを歓迎する一方、下水道の水量が減少したことで汚物や堆積物が残留しやすくなり、下水から発生する硫化水素などが滞留して下水管の腐食などが起きていると指摘。水道運営会社は以前より頻繁に下水管の清掃を行うことを余儀なくされていると問題点を挙げた。清掃に使う水で上水道の節約分が帳消しになるうえ、清掃コストが水道料金に転嫁されるため顧客の負担がかえって上昇しているという。

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