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2013/1/30

総合 - ドイツ経済ニュース

電力業界で無期限スト入りの公算

この記事の要約

ドイツの電力業界で戦後初の本格ストライキが実施される見通しだ。賃上げ交渉が決裂した最大手エーオンではサービス労組のVerdiと鉱山・化学・エネルギー労組のIC BCEが28日に無期限ストの是非を問う組合員投票を開始。競合 […]

ドイツの電力業界で戦後初の本格ストライキが実施される見通しだ。賃上げ交渉が決裂した最大手エーオンではサービス労組のVerdiと鉱山・化学・エネルギー労組のIC BCEが28日に無期限ストの是非を問う組合員投票を開始。競合RWEでも交渉決裂の公算が高まっている。

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労組はエーオンに対し6.5%の賃上げ、RWEにも同6%を要求している。経営陣の回答はそれぞれ1.7%、1.5%にとどまっており、隔たりは大きい。

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エーオンで行われている組合員投票は2月1日(金)に終了し、同日中に結果が公表される。組合員の75%以上が賛成すれば、4日(月)から時間の制限なしにストを実行できる。

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労組は発電所でもストを行う意向だ。これにより電力供給に支障はでないものの、エーオンは電力取引所で割高な電力の購入を余儀なくされる。

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両社はドイツの原発廃止前倒し政策、天然ガス事業の不振、および巨額の累積債務を受けて大規模な人員削減を含むコスト圧縮に取り組んでいる。このため大幅な賃上げを行う余地は小さく、ストは長引く可能性もある。

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