化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)が26日発表した2012年12月通期決算の営業利益(EBIT)は89億7,600万ユーロとなり、前期を4.5%上回った。化学品とプラスチック事業はともに30%前後の減益となったものの、石油・天然ガス事業が84.9%増の39億400万ユーロを計上して全体をけん引。農業科学事業も27.0%増の10億2,600万ユーロと好調だった。売上高は787億2,900万ユーロで、7.1%増加した。
\最終利益は21.2%減の48億7,900万ユーロへと大きく落ち込んだ。石油・天然ガス事業と事業売却関連の納税額が増えたことが響いたという。
\石油・天然ガス事業は売上高も38.6%増の120億5,100万ユーロと大きく拡大した。天然ガス取引の増加とリビア内戦の終了に伴う石油生産の拡大が大きい。
\売上成長率が最も大きかった地域は欧州で、11%に達した。アジア・太平洋は同5%、南米・アフリカ・中東は3%。北米はマイナス1%と振るわなかった。
\13年12月期は売上高とEBIT(特別項目を除く)で12年12月期実績を上回る計画。需要の拡大と事業効率の向上が業績を押し上げるとみている。世界の化学生産成長率は12年の2.6%から3.6%に上昇すると見込む。
\