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2013/3/13

経済産業情報

CeBIT、専門ビジター来場は増加

この記事の要約

世界最大の情報通信技術見本市「CeBIT」が5~9日の5日間、ハノーバーで開催された。競合する見本市との激しい競争やユーロ高、欧州債務危機の影響で今回は国外勢を中心に参加を見合わせる企業が多く、出展者数は前年を161社下 […]

世界最大の情報通信技術見本市「CeBIT」が5~9日の5日間、ハノーバーで開催された。競合する見本市との激しい競争やユーロ高、欧州債務危機の影響で今回は国外勢を中心に参加を見合わせる企業が多く、出展者数は前年を161社下回る4,079社に減少。来場者数も2万7,000人少ない28万5,000人に落ち込んだ。ただ、購入決定権を持つ管理職層を含めた専門ビジター来場が全体の84%を占めるなど、商談・交流の場として引き続き重要な役割を果たせたとして、見本市主催者は満足を表明した。

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CeBITの今年の中心テーマは、「シェアエコノミー(shareconomy)」。SNSやクラウドサービスに代表される知識、資源、経験、データの共有、ネットを介した住宅や自動車などの物品のシェア、ワークシェアリングなど、デジタルネットワークの発展に伴い社会が「所有」から「共有」にシフトしつつあることにスポットが当てられた。

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4日夜の開会式で挨拶に立ったメルケル独首相は、新たな「起業文化」を育むことの重要性を強調。IT産業の発展に向け、欧州のどこにいてもITベンチャー企業が同じ条件で設立・活動でき、産業支援が受けられる体制を整える必要があるとの立場を示した。また、欧州航空宇宙大手EADSのエンダース社長は、工業界とIT業界の交流・協力関係をこれまで以上に強化する必要性を訴えた。

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