アパレル大手の独Hugo Boss(メッティンゲン)は3日、親会社Red & Black Holdingが同社株およそ10%を放出し、出資比率を約56%に引き下げると発表した。Red & BlackはHugo Bossの株価が前日に過去最高を記録したことを受けて売却に踏み切るもようだ。ロイター通信によると、売却益は約6億3,000万ユーロとなる見通し。Red & Blackは投資会社Permiraとイタリアの富豪マルゾット家が出資する持ち株会社で、Permiraが過半数資本を保有する。
\Hugo Bossが2日発表した2013年1-3月期(第1四半期)決算の最終利益は前年同期比14%減の8,200万ユーロに落ち込んだ。天候不順で需要が伸び悩んだほか、コレクションの発売回数を従来の年2回から同4回に増やしたことが響いた。これまで第1四半期に出荷していた夏物コレクションは今年から第2四半期に出荷する。営業利益は1億1,140万ユーロで、14%減少した。
\売上高は2%減の5億9,350万ユーロに後退した。特に卸売事業者向けが14%減の3億190万ユーロと大きく落ち込んだ。直営店(ネット通販を含む)事業は15%増と好調だった。地域別では卸売事業者向け事業の比率が高い欧州が5%減少したのに対し、米国は6%増加。アジアも中国がけん引役となり1%拡大した。
\13年12月期決算では1ケタ台後半の売上成長を見込む。これまで同様、直営店が大きく伸びる見通しという。
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