独音楽著作権協会(GEMA)は世界220の音楽著作権管理団体をネットワークで結び、情報データベースを構築する計画だ。今年半ばまでにプロジェクトの方向性・コンセプトを策定したうえで、2014年から各団体のデータベースのネットワーク化・統合に向けて始動。15年のサービス開始を目指す。GEMAのハーラルト・へーカー理事長が経済紙『ハンデルスブラット(HB)』に明らかにした。
\GEMAは6万5,000人の著作権保有者(作曲家、作詞家、出版社)の委託を受けて管理業務を行っている。管理する作品データ件数は800万件に上り、HB紙によると日本の音楽著作権管理団体に次いで世界2位の規模を誇る。
\違法ダウンロード横行によるCD・DVD市場の縮小など、音楽業界をめぐる環境は厳しさを増しており、GEMAが12年に徴収した著作権使用料は前年比0.6%減の8億2,020万ユーロに縮小。特に録音・AV媒体で落ち込みが激しく、2008年の1億7,160万ユーロから12年には1億1,700万ユーロへと減少した。へーカー理事長によると、データベース構築の最大の目的は著作権運用の透明化であり、コスト削減は「副次的な目的に過ぎない」という。
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