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2013/5/15

経済産業情報

鉄道車両評価のカギはトイレ、「車内設備に満足」はICEで70%に

この記事の要約

ドイツ交通クラブ(VCD)は7日、ドイツ鉄道(DB)の長距離列車のサービスに関する利用者アンケート調査の結果を発表した。それによると、全体の評価はおおむね良好だったものの、トイレの清潔さについては不満が目立った。トイレが […]

ドイツ交通クラブ(VCD)は7日、ドイツ鉄道(DB)の長距離列車のサービスに関する利用者アンケート調査の結果を発表した。それによると、全体の評価はおおむね良好だったものの、トイレの清潔さについては不満が目立った。トイレが汚いと車両全体の評価も下がる傾向にあるため、DBは改善に向けて取り組む必要があるとしている。

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同調査はマイカーや飛行機による移動から電車利用への転換を促すための課題を探る目的で2000年から毎年、実施されている。今回の調査は12年11月~13年3月の4カ月間、4,000人を対象に行われた。

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列車の遅延については、発車が6分以上遅れたのは6本に1本(16.7%)、到着は同4本に1本以上(28.7%)に上った。遅れて発車・到着したものの乗り継ぐ予定の列車に乗車できたのは5本に3本(62%)だった。利用した列車に何らかのダイヤ変更(遅延、迂回、臨時停車など)があったのは5本に2本だったが、ダイヤ変更の理由(人身事故、架線トラブルなど)がきちんとアナウンスされたのはこのうちの6割にとどまった。

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車内の設備(座席・列車・トイレの清潔さ、屑かごやテーブルなど設備全体)については「大変良い/良い」が全体の62.4%に上った。特にICE(新幹線)で70.1%と評価が高い。IC/EC(特急)は同48.8%。

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トイレの清潔さでは「大変良い/良い」が全体の44.8%にとどまった。ICEではこの割合は49%に達したものの、IC/ECでは35.6%に下がり、3本に2本が「良くない」という厳しい評価を受けた。トイレのきれい・汚いは車両全体に対する評価にも影響を与えており、「トイレが汚い」列車では全体の評価を「大変良い/良い」とした人が46.5%にとどまったのに対し、「トイレがきれい」な列車では同89.3%に上った。

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