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2013/5/15

経済産業情報

B2B決済サービス会社、瞬時の送金処理で成長に自信

この記事の要約

企業間(B2B)決済システム開発を手がけるスタートアップ企業のTraxpayが、プラットフォームの運用開始から1周年を迎えた。同プラットフォームはクラウドベースの決済処理システムで、企業は書類記入などの面倒な手間なしにリ […]

企業間(B2B)決済システム開発を手がけるスタートアップ企業のTraxpayが、プラットフォームの運用開始から1周年を迎えた。同プラットフォームはクラウドベースの決済処理システムで、企業は書類記入などの面倒な手間なしにリアルタイムに代金の支払い・受け取りができる。同社の設立者でもあるマルクス・ルプレヒト取締役は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に対し、「企業間決済はいまだに30年前と変わらない旧態依然のやり方がまかり通っている」と述べ、事業成長の余地は大きいと自信をみせる。

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Traxpayは4年前に設立された。企業コンサルティング・ITサービス大手Accenture、独ビジネスソフト大手SAPやNTTドコモなどをビジネスパートナーとしてB2B決済プラットフォームの開発を手がける。特にNTTドコモとの関係は強く、同社傘下のダイレクトバンクnet-m Privatbank 1891を決済業務の提携先銀行としている。今年3月にはDocomo独法人のサトウ・ヒロユキCEOがTraxpayの取締役メンバーに加わった。

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同社に飛躍の転機が訪れたのは1年前だ。ハンブルクの投資企業Earlybird Venture Capitalが同社に400万ドルを投資、事業の足場固めに必要な資金を一気に獲得できた。今年4月には事業拡大に向け、金融都市フランクフルトにケルン、米シリコンバレーに次ぐ3カ所目の拠点を開設した。

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Traxpayのプラットフォームでは取引先企業への瞬時の支払いのほか、請求書やカタログなど任意形式のデータの送付も可能。送金時に相手に直接連絡を取ることもできるという。これまでに獲得した顧客企業はB2B決済サービス会社EOS、ITサービス会社Supra Quam、B2Bマーケットプレイス運営restposten.de、マーケティングサービス会社Blomqvistなど。

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