総合医療大手の独Fresenius（バート・ホンブルク）は6月28日、バイオ医薬品子会社Fresenius Biotechをイスラエルのフューラー家に売却すると発表した。同子会社は赤字が続いているため、Freseniusは売却先を模索していた。今後は経営資源を透析治療（Fresenius Medical Care）、医療機器・用品（Fresenius Kabi）、医療機関向けサービス（Fresenius Vamed）、病院（Fresenius Helios）の4分野に絞り込む。
\Fresenius Biotechはがん性腹膜炎治療薬「Removab」と免疫抑制薬「ATG-S」の2つの製品を持つ。フューラー家はこれら2製品を含めてFresenius Biotechを買収する。取引金額は公表しないことで合意した。
\Fresenius Biotechはミュンヘンに本拠を置き、従業員数は約150人。2012年の売上高は3,490万ユーロで、営業赤字（EBITベース）2,600万ユーロを計上した。投与対象となる患者の数が少ないRemovabが利益の足かせとなった。
\フューラー家はイスラエル2位の医薬品メーカーNeopharmを経営している。Neopharmを国際的なバイオ医薬品メーカーに発展させる目的で、Fresenius Biotechを買収する。Neopharmの年商は3億5,000万ドル。
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