使い勝手の良いリュックサックで有名な独中堅アウトドア用品メーカーのDeuter(ゲルストホーフェン)がここ数カ月間でドイツ国内の取引先小売店を大幅に絞り込んだ。各ユーザーのニーズに見合った製品を販売できる体制を整えることが狙いで、同社の基準に合わない取引先(従来の取引先合わせて3,800社の4分の1強)への製品供給を打ち切った。経済紙『ハンデルスブラット』が1日付で報じた。
\Deuterは取引先の各小売店に対し(1)売上高の最低限度額(2)eBayやAmazonなど外部のインターネット・プラットフォームを通して販売しない(3)製品の展示方法――の3点を指示。これを順守できない事業者との取引を打ち切った。
\Deuterは製品について顧客が小売店で適切な説明を受けることを重視している。eBayなどでの販売では購入者が商品情報を十分に得られないため、購入後に不満を持つようになる懸念があり、同社はブランドイメージを保護する目的で取引先の選別に踏み切った。ベルント・クルマン社長は「Amazonなどでの(同社製品の)販売が大幅に減少した」と述べ、成果が上がっていることを強調した。
\同業のMammutもDeuterに追随する方針で、ロフル・シュミット社長は取引先の小売店数を現在よりも20%少なくする意向を明らかにした。売上高は一時減少するものの、速やかに取り戻すことができるとみている。
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