独不動産大手のDeutsche Wohnen(フランクフルト)は20日、同業GSW Immobilienに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。TOBが成立すると首都ベルリンの賃貸住宅市場で大きなシェアを持つようになる。GSW ImmobilienはTOB計画の内容を精査したうえで、対応を決めるとしている。
\GSW Immobilienの20株に対しDeutsche Wohnenの新株51株を割り当てる形でTOBを実施する。GSW Immobilienの時価を17億5,000万ユーロと評価した格好で、買収価格はGSW Immobilienの過去3カ月間の加重平均株価を15.4%上回る。GSW Immobilienの全株主がTOBに応じると、Deutsche Wohnenに対するこれら株主の出資比率は約43%となる。
\両社は賃貸住宅を計15万件、保有。資産価値は約85億ユーロに上る。
\ベルリンには住宅が計190万件あり、そのうち163万件を賃貸住宅が占める。両社が同市に持つ賃貸住宅は計10万6,000件で、シェアは6.5%に上る。このため同市の借家人連盟(Mieterverein)は、買収が実現すると賃貸相場が押し上げられる恐れがあると懸念している。
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