ドイツの自動車保険業界で保険料値上げの動きが広がっているようだ。これまでは値下げで顧客の争奪戦を繰り広げてきたが、引き受け損をカバーすることができなくなったため、値上げを余儀なくされているという。『南ドイツ新聞(SZ)』が24日付で報じた。
\自動車保険業界では2004年から値下げ競争が繰り広げられてきた。この結果、保険料は大幅に低下。年間の保険料負担は1995年の平均720ユーロ(内訳:強制保険289ユーロ、任意の車両保険431ユーロ)から昨年は504ユーロ(同228ユーロ、276ユーロ)へと低下した。保険会社では引き受け損が発生しており、業界全体の引き受け損は2011年が16億ユーロ、昨年も2億6,000万ユーロに上った。
\従来は引き受け損を運用で相殺してきたが、近年は低金利でそれもできなくなっている。こうした現状を受けて、各社は値上げへと転換。13年の保険料は業界全体で平均5.4%上昇した。アリアンツは最大10%引き上げたという。
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