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2013/10/16

経済産業情報

仏患者の遺族が製薬大手ベーリンガーを提訴

この記事の要約

独ベーリンガー・インゲルハイム製の血栓塞栓予防薬「プラザキサ」の服用後に死亡したフランスの患者4人の遺族が9日、同社を過失致死容疑で提訴した。同薬の副作用を理由に欧州で裁判が起こされたのは今回が初めて。米国ではすでに多数 […]

独ベーリンガー・インゲルハイム製の血栓塞栓予防薬「プラザキサ」の服用後に死亡したフランスの患者4人の遺族が9日、同社を過失致死容疑で提訴した。同薬の副作用を理由に欧州で裁判が起こされたのは今回が初めて。米国ではすでに多数の訴訟が起こされており、訴訟の波は今後さらに拡大する可能性もある。

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プラザキサは手術後に血栓ができて血管がつまるのを防ぐ医薬品。副作用で出血が止まらなくなるリスクがある。

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フランスで裁判を起こしたのは同薬の服用後に死亡した78~84歳の患者の遺族。同薬が高齢者などにどう作用するかを十分に解明せずに販売したとベーリンガーを批判している。また、出血が止まらなくなった際に用いる医薬品が存在しないことも問題だとしている。

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プラザキサは米国で2010年、欧州でも11年に承認された。12年の売上高は10億ユーロ超と大きいため、訴訟の影響で投与を控える動きが広がると、同社の業績に影響が出そうだ。

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