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2013/10/30

経済産業情報

時計部品供給削減をスイス当局が承認

この記事の要約

スイスの独禁当局である競争委員会(COMCO)は25日、時計大手のスウォッチがグループ外企業に対する機械式ムーブメンの供給削減に向けてCOMCO事務局と取り交わした合意を承認すると発表した。COMCOは7月、同社と同事務 […]

スイスの独禁当局である競争委員会(COMCO)は25日、時計大手のスウォッチがグループ外企業に対する機械式ムーブメンの供給削減に向けてCOMCO事務局と取り交わした合意を承認すると発表した。COMCOは7月、同社と同事務局の合意を承認しないことを決定したが、両者はCOMCOの指示を踏まえて改めて協議。今回の承認につながった。COMCOはムーブメントの重要部品であるアソートメントについては、市場の現状と今後の見通しの不透明さ踏まえると供給削減は時期尚早だと指摘し、当面は市場動向を見守る考えを示した。

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スウォッチは自社グループ製の時計販売が拡大していることを受けて、他社への部品供給を停止したい考えを以前から持っていた。だが、子会社エタ・エス・アー・マニュファクテュール・オルロジェール・スイス(ETA)で生産するムーブメントは、スイス製機械式時計の大半に供給されており、グループ外企業への供給を停止すると、同国の時計産業が大打撃を受けることから2011年、COMCOに独禁法上の審査を申請していた。

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COMCOが今回承認した合意は、グループ外企業へのムーブメント供給を段階的に削減していくというもの。具体的には14、15年の供給量を09~11年平均の75%、16、17年を同65%、18、19年を55%へと引き下げる。また、◇すべての顧客を平等に扱うことをスウォッチに義務づける◇中小メーカーが不利益を被らないようにする――ことも取り決めた。

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COMCOは今後の市場動向を見守り、大きな支障が出てきた場合は新たな規制を導入する意向だ。

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