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2013/11/6

企業情報

Clariant AG―ヘキスト工業団地にR&Dセンター―

この記事の要約

スイスの化学大手Clariant(ムッテンツ)は10月31日、独フランクフルト郊外のヘキスト工業団地で新しい研究・開発(R&D)センターの開所式を行った。投資総額は1億ユーロで、年間投資予算の3分の1を占める。 […]

スイスの化学大手Clariant(ムッテンツ)は10月31日、独フランクフルト郊外のヘキスト工業団地で新しい研究・開発(R&D)センターの開所式を行った。投資総額は1億ユーロで、年間投資予算の3分の1を占める。同社はこれまで、コスト削減や事業売却を通して業績改善を進めてきたが、競争力を高めるには研究開発の強化も欠かせないため、巨額資金を投じて新センターを設置した。

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同R&Dセンターは欧州、米国、ブラジル、日本、インド、中国の研究拠点を統括する役割を担う。研究者数は当初500人で、業績が計画通りに拡大すれば中期的に50~100人増やす考え。

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ヘキスト工業団地に新センターを開設したのはフランクフルトとその周辺地域(ライン・マイン地域)には大学や研究機関が多く、化学分野の人材が充実しているためだ。同団地内で働く研究開発要員の数が多いことも決め手となった。

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Clariantの従業員数は2万1,000人で、ドイツはそのうちの5,000人を占める。ヘキスト工業団地は同社最大の拠点で、従業員数は1,300人に上る。同工業団地を拠点とした旧Hoechstの特殊化学事業をClariantが買収(1997年)したことが背景にある。

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