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2013/11/20

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Mahle GmbH―CO2対応カーエアコン開発でコスト膨張―

この記事の要約

自動車部品大手の独Mahle(シュツットガルト)がカーエアコンの開発で苦慮している。大部分の自動車メーカーが新冷媒「R1234yf」を利用したエアコンを採用するのに対し、Daimlerなど一部の顧客メーカーは将来的に、二 […]

自動車部品大手の独Mahle(シュツットガルト)がカーエアコンの開発で苦慮している。大部分の自動車メーカーが新冷媒「R1234yf」を利用したエアコンを採用するのに対し、Daimlerなど一部の顧客メーカーは将来的に、二酸化炭素(CO2)冷媒のエアコン採用を計画しているためだ。冷媒の種類によってエアコンの技術が大きくことなることから、同社の開発コストは大きく膨らむという。ハインツ・ユンカー社長がdpa通信に明らかにした。

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EUでは温暖化防止策の一環として、これまでカーエアコン用冷媒として使われてきた代替フロン(R134aなど)に代わり、地球温暖化係数(GWP)150以下の冷媒を使用することが今年1月に義務づけられた。この基準を満たすのは現在、米HoneywellとDuPontが生産するR1234yfに限られる。ほとんどのメーカーは同ルールを順守しているものの、Daimlerは高温のエンジンルーム内で引火性を持つことが確認されたとして同冷媒の採用を中止。当面はこれまでに引き続きR134aを搭載し、将来的にCO2冷媒に切り替える意向だ。

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CO2を冷媒とするカーエアコンは現時点で存在せず、Mahleは今後開発していく。ユンカー社長によると、CO2対応エアコンの開発コストは100万ユーロのケタ台に達し、車両1台当たり50~100ユーロに上る見通し。エアコンの構造が複雑になればなるほど、コストは上昇するという。

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