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2013/11/20

企業情報

RWE AG―従業員7,000人を追加削減―

この記事の要約

エネルギー大手の独RWE(エッセン)は14日の決算発表で、新たな人員削減計画を発表した。ドイツの再生可能エネルギー強化政策(エネルギー転換政策)を受けて、電力取引所での販売価格が大幅に下落。ガス・石炭発電所の稼働率も低下 […]

エネルギー大手の独RWE(エッセン)は14日の決算発表で、新たな人員削減計画を発表した。ドイツの再生可能エネルギー強化政策(エネルギー転換政策)を受けて、電力取引所での販売価格が大幅に下落。ガス・石炭発電所の稼働率も低下し利益が圧迫されているため、2016年までに6,750人を削減し、グループ全体の従業員数を6万1,000人弱に引き下げる。また、経営上の理由による解雇を禁止する現行の労使協定を更新せず、14年末で失効させる。

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同社は11年の福島原発事故後にドイツが打ち出したエネルギー転換政策を受けて業績が悪化。これまでに従業員を6,200人削減した。これらの措置では収益力が回復しないため、新たな措置に踏み切る。経営陣はすでに9月末時点で、配当を半減するほか、新たな人員削減を実施する意向を表明していた。今回の人員削減は発電、管理部門、再可エネ子会社REW Innogyで実施する。

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13年1-9月期決算の純利益は19億1,500万ユーロで、前年同期から1.2%増加した。ロシアの天然ガス大手Gazpromからの調達価格を引き下げることに成功したことが大きく、この要因がなければ減益となっていた。営業利益(EBITDA)は0.1%減の67億1,100万ユーロ、売上高は4.0%増の398億8,600万ユーロだった。

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14年通期決算についてはEBITDAが13年の90億ユーロ(見通し)から76億~81億ユーロに減少すると予想。純利益も24億ユーロ(同)から13億~15億ユーロに低下するとみている。

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