経営難の自動車修理サービスチェーンAuto Teile Unger(ATU、ヴァイデン・イン・デア・オーバーファルツ)は5日、同社の出資者と債権者が再建計画を取り決めたと発表した。債権の部分放棄と減資・増資手続き、新規融資を柱とするもので、現在の親会社である投資会社KKRの出資比率は3%に低下。増資引き受けの中心となる投資会社Centerbridgeが過半数資本を掌握する。
\債権者は6億ユーロ強の債権放棄に同意した。これによりATUの債務は1億5,000万ユーロに低下。利払い負担が大幅に軽減される。
\今後行う増資の規模は約1億ユーロで、CenterbridgeとLP、Goldman Sachs Investment Partners、Babson Capitalの4社が管理するファンドがATUの普通株およそ92%を取得する。その他の債権者は普通株あわせて5%と優先株を取得できる。
\ATUに対する新規融資は7,500万ユーロで、米HayFin Manegementが提供する。
\ATUはKKRに買収された際、買収資金を転嫁されたことで財務が悪化。2009年の金融・経済危機時にドイツ政府が打ち出した新車購入助成策のしわ寄せで自動車の修理需要が減少したことも響いた。
\今後はインターネットと国外事業を強化するほか、自動車用ガラス修理・交換サービス事業に進出する意向だ。
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