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2013/12/11

経済産業情報

欧州スマートハウス市場、今後4年で41億ユーロに

この記事の要約

家庭内の電子機器をネットワークで結び最適な形で稼働させるスマートハウス市場が今後、大きく拡大しそうだ。大手会計事務所デロイトが2日発表した市場調査レポートによると、欧州スマートハウス業界の売上高は2013年の17億1,8 […]

家庭内の電子機器をネットワークで結び最適な形で稼働させるスマートハウス市場が今後、大きく拡大しそうだ。大手会計事務所デロイトが2日発表した市場調査レポートによると、欧州スマートハウス業界の売上高は2013年の17億1,800万ユーロから17年には2.4倍の41億ユーロに達する見通しだ。

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分野別でみると、「医療・介護」は市場規模と成長率がともに最大で、市場は13年の6億1,800万ユーロから17年には2.63倍の16億2,500万ユーロに拡大する。動画など自宅のデータをクラウド化する「ホームクラウド」は2.55倍の12億4,900万ユーロ、「快適性向上・ホームセキュリティ」も2.47倍の7億4,000万ユーロと増加幅が大きい。一方、エネルギー消費を最適化する「スマート・エネルギー」は1.58倍の4億9,000万ユーロと、低い伸びにとどまる。

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デロイトの担当者は、スマートホーム市場は高齢化に伴う医療・介護需要のように、黙っていても成長・拡大が見込める市場ではなく、業界は「裕福層向けの贅沢品から大衆化」への流れを推し進める必要があると指摘。そのうえで、市場で成功を収める戦略として(1)どんなメリットがあるのかを消費者が具体的に実感できるマーケティング(2)消費者のライフスタイルにマッチするデザイン(3)長期的なコストパフォーマンスが高いと消費者が納得できる価格設定(4)消費者により的確なアドバイスを提供できるサービスの拡充(5)誰がソリューションを提供しているかなど流通・販売チャンネルの透明化(6)プラットフォームのオープン化で参画できるパートナー企業の幅を広げる――の6点を挙げた。

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