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2013/12/11

経済産業情報

アリアンツとフォードが提携、総合的モビリティコンセプト探求へ

この記事の要約

独保険大手アリアンツと欧州フォードは3日、長期的な戦略提携を結ぶことで合意したと発表した。欧州レベルでの総合的なモビリティコンセプトの開発、および、同コンセプトに沿った新タイプの自動車保険商品づくりを主眼とするもので、デ […]

独保険大手アリアンツと欧州フォードは3日、長期的な戦略提携を結ぶことで合意したと発表した。欧州レベルでの総合的なモビリティコンセプトの開発、および、同コンセプトに沿った新タイプの自動車保険商品づくりを主眼とするもので、ディーラー経由での保険販売といった業務提携は副次的なものに過ぎないとしている。アリアンツが戦略提携を結んだ自動車メーカーはフォルクスワーゲン(VW)、BMW、ダイムラー、仏PSAに続き5社目。

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アリアンツと欧州フォードの提携では、◇安全運転支援システムによって実際にどの程度、事故発生率が減少しているか◇電気自動車、プラグインハイブリッド車などに搭載される大型バッテリーのリスク評価や安全性確保――などについて共同で調査・研究プロジェクトを実施するほか、具体的な保険商品の開発でも協業する。英国などで普及している、無線通信システムを介して収集した走行・運転データから「安全運転のレベル」を判定し保険料に反映させる、テレマティクスを組み込んだ自動車保険も視野に入れているという。

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アリアンツのクレーデ社長は、自動車メーカーとの提携を強化する理由について「自動車の製品の種類は過去数年で大きく拡大し、ドライバーのさまざまなライフスタイルや好みに応じた“個別化”が進んでいる。一方、保険業界は相変わらず“誰でも着られるワンサイズ”的発想から抜け切れておらず、人とクルマの付き合い方の変化に追いついていない」と説明。また、自動車の車体構造と事故発生の関係など、解明されていない問題も多く、メーカーと連携して解明・改善に努める必要があると強調した。

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