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2013/12/18

経済産業情報

サハラ砂漠からの送電プロジェクトに中国送電大手が参加

この記事の要約

北アフリカ、中東にソーラー発電施設を建設し電力を欧州に供給するプロジェクトに、世界最大の送電網運営事業者である中国国家電網公司(SGCC)が参画する。プロジェクト推進役機関のDesertec Industial Init […]

北アフリカ、中東にソーラー発電施設を建設し電力を欧州に供給するプロジェクトに、世界最大の送電網運営事業者である中国国家電網公司(SGCC)が参画する。プロジェクト推進役機関のDesertec Industial Initiative(DII)が12日明らかにしたところによると、SGCCは研究子会社の中国電力化学研究院(CEPRI)を通して出資。プロジェクト運営に携わる。出資額や比率など、詳細は明らかにしていない。

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サハラ砂漠などにソーラー・風力発電所を建設し電力を欧州に供給するプロジェクトは2009年、「デザーテック」の名称でスタートしたが、事業戦略をめぐってDII内で対立が発生。プロジェクトの総合的な管理役であったDesertec Foundationは「このままでは構想の信用自体が揺らぎかねない」として7月、DIIから撤退するとともに、DIIに「デザーテック」の語を用いることを禁止した。また、プロジェクトの経済性や意義を疑問視する企業の撤退が相次ぎ、ピーク時に35に上った参加企業・団体の数は現在19社まで減少し、存続が危ぶまれていた。SGCCが今回、参加を決めたことでプロジェクトの消滅はとりあえず免れた格好だ。

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