再生可能エネルギーのプロジェクト会社Prokon(イツェホー)は10日、資金繰りが厳しく倒産する可能性があることを明らかにした。同社は高利回りをうたい文句に一般消費者などから多額の投資資金を調達してきた経緯があり、大きな波紋を呼んでいる。
\Prokonは車内広告などを通して同社の利益参加証券(Genussschein)の購入を一般消費者に働きかけてきた。利回りは最大8%と高く、低金利の現在、少なからぬ消費者の目には魅力ある投資先と映ったようだ。同社に出資する投資家は現在およそ7万5,000人に上る。投資額は計14億ユーロ。
\Prokonの事業モデルは出資者が増えている間は機能していた。だが、解約者が増加するようになると事業資金が不足。約束した利回りを保証することもできなくなり、同社は10日、出資者の95%以上が少なくとも10月末まで解約しないことを確約しない限り会社更生手続きの適用申請が避けられないとの立場を表明した。
\風力発電パークなどのプロジェクト実現には数年単位の時間を要するため、投資資金の回収には時間がかかる。それにもかかわらず、解約がいつでも可能な利益参加証券で資金を調達したことに今回の問題の原因がある。利益参加証券は劣後債扱いとなるため、Prokonが倒産すると、出資者は資金を回収するのが極めて難しい見通しだ。
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